iOS8で位置情報を取得する

iOS8から位置情報の取得方法が変更になった。

iOSデバイスでアプリから位置情報取得する許認可状態には、「常に許可」「アプリ使用中のみ許可」「許可しない」のステータスがある。

アプリからは、「常に許可」「アプリ使用中のみ許可」のいずれかの応答をユーザにダイアログ画面を表示することにより促し、応答内容に応じてOSがプライバシー情報として設定する。
「常に許可」というのは、バックグラウンド実行中でもCLLocationManagerを起動して位置情報を取得する状態を指す。

1. info.plist の編集
下記の2つのキーを追加する。設定したプロパティ値はユーザーに許可を促すダイアログ画面に表示される。ダイアログ画面には定型文が表示されるが、補足的な説明のための語句をこのプロパティ値に入力しておくと、定型文の下に表示される。

　NSLocationWhenInUseUsageDescription （アプリ使用中のみ許可）
　NSLocationAlwaysUsageDescription （常に許可）

2. コードの修正
処理の順序としては、(1) ユーザに位置情報の取得について「常に許可」「アプリ使用中のみ許可」のいずれかの応答を促し、(2) OKの許可が応答されれば、位置情報の取得をスタートさせる。

iOS7以前もサポートするアプリの場合、上記(1)を実行しようとすると実行クラスが存在しないため、アプリがクラッシュするので、respondsToSelector で事前にチェックして処理を振り分ける必要がある。

hoge.h

@property (nonatomic, retain) CLLocationManager *locationManager;

hoge.m
(1) ユーザに位置情報の取得について「常に許可」「アプリ使用中のみ許可」のいずれかの応答を促す。

if ([self.locationManager respondsToSelector:@selector(requestAlwaysAuthorization)]) { // iOS8以降

// 位置情報測位の許可を求めるメッセージを表示する
// [_locationManager requestAlwaysAuthorization]; // 常に許可
[_locationManager requestWhenInUseAuthorization]; // 使用中のみ許可

} else { // iOS7以前

// 位置測位スタート
[_locationManager startUpdatingLocation];

}

(2) 位置情報測位許可の応答がなされると呼ばれるメソッド。許可がとれたら位置測位をスタートする。

- (void)locationManager:(CLLocationManager *)manager didChangeAuthorizationStatus:(CLAuthorizationStatus)status {

if (status == kCLAuthorizationStatusAuthorizedAlways ||
status == kCLAuthorizationStatusAuthorizedWhenInUse) {

// 位置測位スタート
[_locationManager startUpdatingLocation];
}
}

(3) 位置測位が行われるたびに呼ばれるメソッド。

- (void)locationManager:(CLLocationManager *)manager didUpdateLocations:(NSArray *)locations {

CLLocation *newLocation = [locations lastObject];

NSLog(@"%f %f",
newLocation.coordinate.latitude,
newLocation.coordinate.longitude);

// 位置測位を終了する
[_locationManager stopUpdatingLocation];

}

参考記事：
http://qiita.com/koogawa/items/6ec24ca3201977e9642b
http://iti.hatenablog.jp/entry/2014/09/19/113940